Yellow Roof 's Museum
ユキヤナギ (コゴメバナ) バラ目バラ科 Spiraea thunbergii
ユキヤナギの花 (東京都大田区大和大橋) 2017/03/28ユキヤナギは関東以西の主に太平洋側の川岸が自生地で、日本原産の説と日本と中国を原産とする説があるようだ。中国語では雪柳は「珍珠花」と書き、清朝末期から葬儀に使われている。中国人は白い花束で死を連想するそうである。
ユキヤナギの花 (大和市上草柳大和市ふれあいの森) 2018/04/01この時は桜は満開で、ユキヤナギの花はやや勢いを失って葉のほうが多い。子供の頃にユキヤナギを見た記憶は見当たらない。首都圏の公園に植えられるようになったのは近年のことではなかろうか。もっとも、自分が植物と最も近かったのは野原を駆け回った小学生までのことで、その後は急速に離れていった。自分にとっては雑草や雑木こそが自然で、今でも公園や庭先の植栽は不自然に見える。
ユキヤナギとシャクナゲの葉 (東京都大田区平和島公園) 2022/06/22この写真は中央が何の植物か調べるために撮ったものだが、同時にユキヤナギの葉が映っていることには後から気づいた。葉だけではまだ識別できておらず雑草として処理してしまう。ユキヤナギは大和大橋のところにしかないと思っていたぐらいである。つまり、大和大橋にある植物がユキヤナギだと知っただけで、ユキヤナギが識別できているわけではない。
ユキヤナギ (東京都大田区大和大橋) 2022/06/22ユキヤナギは信号待ちで毎日目にする。四季変化も見ているはずだが、花弁が何枚かすら知らず、葉が何センチぐらいかと尋ねられても答えられないし、実も枯れた花と思って見過ごしてしまう。
ユキヤナギ (東京都大田区大和大橋) 2022/06/24ユキヤナギは道の反対側にもびっしり植わっている。植物を一纏めに雑草と捉えることは大まかに歩道と障害物を見分けたりするためには必要なことではある。しかし、歩きながら植物を識別するということは、金網や鉄柵や手すりといった単純に捉えていた物を形状や材質や色彩や構造によってメーカーや製品を特定することと同じである。つまり、観察力や判断力といった基礎的能力の研鑽も必要で、実践を重ねて実践知識として身に着けないと瞬時に違いを把握するのは無理である。
キャンプ場外周のユキヤナギの植込み (東京都大田区平和島公園) 2022/07/01こじんまりと剪定された植え込みをサツキの類いと思って素通りしていた。これがユキヤナギだと気づいたのは今年の11月になってからのことである。
ユキヤナギの枝と葉 (東京都大田区大和大橋) 2022/07/19野生化のユキヤナギの果実は洪水で剥ぎ取られると水面に浮いて遠くに運ばれる。水流に運ばれて分布を広げる植物である。大和大橋周辺に生えているユキヤナギの葉がヤナギの葉のように細長くないのは、冠水もなく水圧をかわす細い葉である必要が無いからだろう。陽光を効率よく吸収できれば十分なのだ。
剪定後のユキヤナギ (東京都大田区大和大橋) 2022/07/19ユキヤナギは根本近くまで刈っても毎年復活する。年に2度3度とユキヤナギは剪定されるが、余分な枝を刈ることで風通しを良くしたり、共倒れを防いだりして全体を生かしているようだ。
ユキヤナギの生垣 (東京都大田区平和島公園) 2022/09/29この写真は左側の木の「デイゴ」の名札に気づいて撮ったものだ。遊歩道の左がキャンプ場の敷地で、右側が日本庭園、突き当りのブランコの向こう側に普段の通勤路がある。遊歩道の両側の生垣は全てユキヤナギである。デイゴに気づき、桜やススキは見れば気付くが、四角く剪定されているユキヤナギは確認もせずツツジの生垣だろうと思っていた。
ユキヤナギ (東京都大田区平和の森公園) 2022/10/31春に植物観察を始めてから自分自身に識別力がついてきたように思えたのは秋も終わり頃である。初めて通る道で初めて目にした茂みがユキヤナギだと名まで思い出せれば上々だが、名ではなく実物を見たことがあるかないかか判ることこそが識別力である。
ユキヤナギ (横浜市旭区中希望が丘) 2022/11/06地元にもユキヤナギが植えられているところがあった。これは雑木林の一角で、近所の人が路面に飛び出さない程度に刈ってはいると思うが、ほぼ放置された状態である。中央のクズの葉や右下のオシロイバナの葉と比べてもユキヤナギの葉はごく小さい。植物の葉は環境によって大きさを変えるし、成長過程でも変わる。花を咲かせる前のユキヤナギの葉は豆粒のように小さい。これは花の形成に全てのエネルギーが注がれるためである。
ユキヤナギの葉 (東京都大田区大和大橋) 2022/11/09ユキヤナギの葉の長さは指1本の幅かせいぜい2本程度の幅しかない。枝は固く葉の付け根にも丈夫そうなコブがあり、洪水に沈んでも水流に耐えられるので風にも耐えるだろう。ただ、花が終われば大量の細かな花弁が落ちる。紅葉が終わればやはり大量の葉が地面に降り積もる。ユキヤナギの葉や花は掃除に苦労するそうである。
ユキヤナギの名札 (東京都大田区平和島公園) 2022/11/11ユキヤナギの名札は初めて見た。公園に必要なのは植物生態学より造園や園芸技術である。つまり、自然観察のつもりであっても造園技術の経過観察だったりすることもある。
ユキヤナギの花 (横浜市旭区鶴ヶ峰本町) 2022/11/191本のユキヤナギの木に白い花が3箇所、5つだけ花が咲いている。他にもあるかと探してみたものの、ユキヤナギの花はこの1本だけだった。このユキヤナギは帷子川の土手に生えている。川沿いだからなのか葉が明らかに細長い。これならサツキと間違えることはない。
ユキヤナギの果実とユキヤナギアブラムシ (東京都大田区大和大橋) 2023/03/20アブラムシに襲われている枝の葉の方が長く、花が咲いている枝の葉は小さくアブラムシも少ない。花の時期は植物中の養分やエネルギーはもっぱら花で消費される。長い葉だけの枝は言わば戦時の兵站役で、アブラムシは兵站を襲っているわけである。子供の頃はアブラムシと言えばもっぱらゴキブリのことで、アブラムシ上科の昆虫はアリマキと呼んで区別した。今も関西地方ではゴキブリをアブラムシと言うようだが、方言ではなくゴキブリという言葉の方がアブラムシより後発である。
ユキヤナギのナミテントウの交尾 (横浜市旭区鶴ヶ峰本町) 2023/04/01ユキヤナギにとってはアブラムシは大敵で、テントウムシは救世主だろうが、テントウムシにとっては生活の場の1つに過ぎず、アブラムシが付く植物にはたいていテントウムシの1匹や2匹は見つかる。
ユキヤナギの葉 (東京都大田区平和島公園) 2023/04/10ユキヤナギの葉はシモツケの葉よりだいぶ小さいので現実に間違うことはほとんどないが、写真だけでは相似形なので見誤る。強いて言えばユキヤナギのほうが鋸歯が細かいぐらいだろうか。
ユキヤナギの花と掲示物 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/03/13川崎市の幸区役所道路公園センターは、横浜市における旭土木事務所と似たような役割である。ただ、道路公園センターは川崎市の各区役所の所属機関であり、こうした掲示物にもその特徴が顕れる。土木事務所を技術屋の司令塔とすれば、道路公園センターは区民の相談窓口としての役割も大きい。
ユキヤナギの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/03/13ソメイヨシノの開花よりユキヤナギの開花を先に見るのは、環境条件が整った個体から咲いていくからである。一方、ソメイヨシノはクローンの同一個体で、同じ地域内では気温の上昇(特に積算温度)に応じて同期するように開花する。クローンだから開花は揃う。しかし、それは遺伝的多様性が乏しいことを意味している。
ユキヤナギの花 (横浜市旭区鶴ヶ峰本町) 2025/03/15花の時期のユキヤナギの葉はごく小さい。その名は葉がヤナギに似ているからというよりは、枝垂れ柳のような枝に雪のような白い花が付くことからとする方が自然だろう。別名のコゴメバナ(小米花)も花が主眼である。学名のSpiraea thunbergiiは葉を主眼としているが、螺旋状の葉から来ている。
ユキヤナギの花 (横浜市旭区今宿南町) 2025/03/20植物の観察ではなく、写真の撮り方を試行錯誤している時もある。書くのは帰ってからで、何日も経ってから書くことが多い。その場で見たことを思い出して書くこともあれば、後で気づいたことを書くこともある。
オオアラセイトウの花とユキヤナギの花 (横浜市旭区今宿南町) 2025/03/30川岸のオオアラセイトウの写真を見返すと、ユキヤナギの花が一緒に写っているのを見つけた。帷子川の川岸で咲くユキヤナギを見つけたのは初めてである。これまでは土手の上でしか見たことがなく、帷子川では自生しないものと思っていた。
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