Yellow Roof 's Museum
黄色い屋根の博物館
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チュウゴクアミガサハゴロモ カメムシ目ハゴロモ科 Ricania shantungensis (Chou & Lu, 1977)

チュウゴクアミガサハゴロモ
チュウゴクアミガサハゴロモ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/08/21
チュウゴクアミガサハゴロモ(中国編笠羽衣)は、東南アジアから中国原産の昆虫で、日本では2015~2017年に大阪府で初めて確認され、現在では関東を含め、西日本全域に分布が拡大している。広食性で、様々な植物の汁を食物とし、その排泄物によってスス病を発生させるなど、農業害虫として警戒されている。

ツツジのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
ヒラドツツジのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/06/06
白い蝋物質の質や形状でアオバハゴロモの幼虫と見分けが付くとしている人もいるが、体に黒い斑紋が点々とついていればチュウゴクアミガサハゴロモである。

ツツジのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
ヒラドツツジのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/06/06
幼虫は、尻から糸のような白い蝋物質を出す。蝋物質が網状の塊となって、白っぽい体を覆って隠れ蓑になる。接近したりして枝が振動したりすると、これを拡げて動き出すので体が露わになる。

クワのチュウゴクアミガサハゴロモ
クワのチュウゴクアミガサハゴロモ (横浜市旭区下川井町) 2026/06/14
チュウゴクアミガサハゴロモは、中国か韓国などから輸入された苗木から、検疫をすり抜けた卵によって国内に入り込んだと見られている。翅の縁に三角形または半円形に透けた紋がついているのが特徴で、在来種のアミガサハゴロモは、この紋が不透明の白色で円形か四角形に近い。

クワのチュウゴクアミガサハゴロモ
クワのチュウゴクアミガサハゴロモ (横浜市旭区下川井町) 2026/06/14
どれほど検疫を厳しくしていても、菌類や昆虫の卵、微細な種子、そして病原菌やウイルスも国内に入り込む。防ぎ切ることもできず、一端入り込めば拡散を防ぐために膨大な費用がかかる。病害虫や外来種の問題は、ほぼ全て人間側の都合が引き金で、生物自身の問題ではない。

チュウゴクアミガサハゴロモ
チュウゴクアミガサハゴロモ (横浜市旭区鶴ヶ峰) 2026/06/19
チュウゴクアミガサハゴロモは、輸入植物に紛れて侵入した生物である。来年、横浜で開催される国際園芸博覧会では約1千万株の花や緑が会場を彩る計画とされているが、外来植物はどの程度あるのだろうか。メインテーマは「幸せを創る明日の風景」で、豊かな自然や生物多様性を体感できる空間だそうである。

タラノキの蕾とチュウゴクアミガサハゴロモ
タラノキの蕾とチュウゴクアミガサハゴロモ (横浜市旭区今宿南町) 2026/07/11
タラノキの枝に無数に留まっているのはチュウゴクアミガサハゴロモである。在来種のアミガサハゴロモは自分はまだ見かけたことがない。

オオブタクサのツマグロオオヨコバイとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサツマグロオオヨコバイとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/08/30
ツマグロオオヨコバイは全長13mm前後で、緑黄色の体の先端がツマグロ(端黒)である。広食性で、様々な植物の汁を吸う。

オオブタクサのツマグロオオヨコバイとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサツマグロオオヨコバイとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/08/30
幼虫はツマグロオオヨコバイの方に頭部を向けており、毛束の隙間から黒い斑紋がいくつか見える。チュウゴクアミガサハゴロモの幼虫だろう。

オオブタクサのアオバハゴロモとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサアオバハゴロモとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/08/30
2mばかりの草丈のオオブタクサに、体に黒い斑点のないアオバハゴロモの幼虫とチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫が同居している。ただ、数十匹のアオバハゴロモの成虫に対して、チュウゴクアミガサハゴロモの成虫の姿はない。チュウゴクアミガサハゴロモは移動性が高く、相対的にアオバハゴロモは年々減る傾向にある。

オオブタクサのアオバハゴロモとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサアオバハゴロモとチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/09
オオブタクサの茎の一部が茶色いのは、ハゴロモ類の吸汁で維管束などの組織が傷ついて変色したり、排泄物の糖分を栄養源として黒カビ(糸状菌)が繁殖したりするためである。

オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/09
チュウゴクアミガサハゴロモの幼虫の大きさは5齢(終齢)で3~5mmしかない。アオバハゴロモの幼虫は複眼が赤っぽく体色が黄緑を帯びるが、両種とも真っ白な時期がある。明確な違いは、体に黒っぽい斑紋があるかどうかで、あればチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫、なければアオバハゴロモの幼虫である。

オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/11
上の幼虫は終齢か終齢に近い。黒っぽい斑紋の面積が広くなってきている。

オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/11
長く移動する時は蝋物質の隠れ蓑を体から離す。蝋物質は剥がれやすいが、トカゲの尻尾切りのように天敵から本体だけ逃げられたり、落下しても落下傘や錨のように葉や茎に引っかかり食物からさほど離れないで済むという利点がある。

オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫
オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫 (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/11
全ての個体が一斉に蝋物質を広げて移動しだすと、急に個体数が倍加して、うごめく塊のように見える。これも外敵からは脅威や撹乱に見えるかもしれない。

オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモとアオバハゴロモ
オオブタクサのチュウゴクアミガサハゴロモとアオバハゴロモ (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/13
チュウゴクアミガサハゴロモは14~16mmで、アオバハゴロモは9~10mmほどである。

チュウゴクアミガサハゴロモ
チュウゴクアミガサハゴロモ (横浜市旭区今宿南町) 2026/09/13
このチュウゴクアミガサハゴロモは羽化不全だろうか。前翅が開いたままで黒い後翅も垂れ下がったままである。


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