Yellow Roof 's Museum
カワヅザクラ バラ目バラ科 Cerasus kanzakura
カワヅザクラ (湯河原市湯河原梅園) 2016/02/27人という生物は、成長が遅く巣立ちも遅い。インフラ整備された過保護な環境下では、脆弱な肉体と、勝手気儘な精神を抱えたまま生きていける。その代わり、膨大な知識と技術で構築された社会に適応するためには、莫大な時間が必要である。その規模は、個人の能力を遥かに超えており、知ることもできることも僅かしかない。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/02/21自然の中を歩き回って写真を撮っているうちに、梅や桜見物といった植物鑑賞が受動的で、視点や創造性から関与の仕方までもが異なることが理解されてくる。写真を見る者と撮る者の違いは、読者と作家、ユーザーとメーカー、修理を依頼する側とされる側と同じ関係性であり、まるで異なる次元の体験を生む。
カワヅザクラの蕾 (横浜市瀬谷区宮沢) 2025/02/23この蕾がカワヅザクラなのは一昨日確認したばかりだが、2年前にこの辺りで撮ったカワヅザクラの写真とも比較するのは、自分の認識が曖昧で、こんな葉芽と蕾の配分だったか再確認するためである。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/02/27これから満開になるカワヅザクラにも咲いている花はある。次々と蕾は膨らむが、花開く季節に新たな花芽が作られることは、桜の場合、まず考えにくい。ほとんどのエネルギーが花を咲かせるために傾注される。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/02/27その年の気象や環境変化、病害などの影響で、夏から秋に形成された桜の花芽が開かないまま保持されることはある。返り咲きなどの異常開花は既にある花芽が何らかの刺激で休眠から目覚めた結果とされている。そうすると、十月桜や四季桜は、花芽の休眠が浅く、気温や環境の変化に敏感に反応する性質を持っているということになる。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/02/28カワヅザクラの蕾が次々と開くと、やがて手毬のような塊になる。そうなれば、小さな葉はほとんど見えなくなる。花が咲くまでの小さな葉は苞葉と呼ばれ、苞葉は花芽を保護する役割を持ち、開花後はその役割を終える。カワヅザクラの場合は同時に通常の大きさの展葉も伸び始め、花が散る頃には大きな葉がすぐに取って代わる。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/03/03カワヅザクラは園芸品種ではなく、カンヒザクラとオオシマザクラの自然交雑種である。河津桜の名は、1955年頃に静岡県河津町の河津川のほとりで発見されたからで、野生下で種子から発芽して開花にまで至っている。ただし、交雑種の結実は稀で、撒いた種子が同じ形質を示すとは限らない。現在のカワヅザクラは、接ぎ木や挿し木で増やされたクローンがほとんどである。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/03/04コンデジ23.8倍ズーム。カワヅザクラの花が濃いのは曇天だからで、晴天の日は白っぽく見える。もっとも、その年の気候によっては、含まれるアントシアニンの量が増えて多少は濃い桜色になるかもしれない。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/02/12カワヅザクラもソメイヨシノと同様に、接ぎ木などで増やされたクローンである。つまり、発見時の1955年から数えて71年目にあたる。ソメイヨシノも80年ぐらいが寿命と言われており、カワヅザクラ原木も樹勢の衰えが見られるそうである。
カワヅザクラのヒヨドリ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/02/17カワヅザクラの蜜を舐め取るヒヨドリ。桜は虫媒花でもあるが、昆虫の少ない寒い時期にはほぼ鳥媒花である。ただし、桜はほぼ自家不結実性で、しかも、カワヅザクラは早咲きのクローンなので、他種の早咲き桜が近くにないと結実の機会がない。実をつけたカワヅザクラは、まだ見ない。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/02/24この2本は、日照時間か栄養の差で、比較的早く咲き始め、花が密集している。八重のように見えても、カワヅザクラの花はクローンであり、そもそも一重咲きである。たまに何らかの影響で雄蕊が花弁に変わって、八重のようになることもあるが、全部の花が八重になることはない。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/03/03カワヅザクラの鞭のように細いひこばえの先に、葉があり花が咲いている。カワヅザクラは1955年発見された原木のクローンであり、ひこばえの発生は新しくとも、組織としては成熟した71歳である。ソメイヨシノなら、細胞レベルの年齢は170歳前後ということになるだろう。
カワヅザクラの花 (横浜市旭区金が谷) 2026/03/07このカワヅザクラは個人宅の敷地のものだが、石垣の上にあり遠くからよく目立つ。自然樹形に近いものだろう。栄養状態や環境が良好なためか、例年、ごく密集して咲く。
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