2026/08/09(日曜日)
南口広場 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
県立四季の森公園は1988年4月1日に正式に開園されたが、1983年頃から整備されはじめた。当時は、東側の中原街道沿いの入口に縦型の大きな看板があり、田畑のある里山の風景へと続く鬱蒼とした森の小径があったと記憶している。
南口広場の掲示物 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
「いきものをとらないで!/花を摘まないで/大切に育てています/とってもよいのは、写真だけです/公園内の動植物をとらないでください」。
南口広場 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
10:00から15:45までの8回、15分置きの30分ずつという噴水運転時間の表が貼ってあった。この日の横浜の最高気温は33.6℃で、じゃぶじゃぶ池や噴水の周りに家族連れが集まる程度で、二俣川のこども自然公園と比べれば圧倒的に人は少ない。
コブシの名札 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
この公園の名札は、典型的なものもあるが、かなの和名と漢字を併記しているものが目立つ。他の公園では見たことがない。
井戸 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
この井戸は使用禁止になっているが、地下水は生きているらしい。背景に写っている小屋の中には、飲料用ではないが、災害等の非常時に生活用水として使える井戸ポンプと発電機がある。
井戸 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
川本製作所の鋳鉄製の手押しポンプ。昔住んでいた上星川の家の庭先の井戸に、祖父が取り付けたものも同じような開放式だった。当時既に水道もあり、冷蔵庫もあったが、井戸水は夏でも冷たく、ビールやラムネ、スイカやキュウリを網で吊るして冷やしていた。
ハスの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
3年ぶりにハスの花を見た。このところ見かけているのはスイレンで、そのためか、初めは干上がった池に大きなスイレンの花が咲いているように見えた。
ハスの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
スイレンの花には、萼と言える明確な構造は見当たらない。花の下で茎に持たれるように垂れているものは、一番外側の花弁が萎びて縮んだもので、発色も落ちて緑色がかっている。
ハスの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
萼がない花を植物学の専門用語では「花被」と言い、花弁を「花被片」と表現する。こうした専門用語が一般に浸透していないのは、花や花弁という言葉を使っても十分に説明できるからだろう。
ハスの若い果実 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
花弁が枯れ落ちたばかりの空気穴の開いた花托。雌蕊の先端が僅かに残り、枯れた雄蕊もまだ基部に残っている。受粉していれば果実となり、やがて半球状に広がるように膨らんでいく。
ハスの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ハスが生育するのは、年間を通じて完全に水に沈む場所ではない。浅い水辺や湿地など、直接的な空気交換が可能な環境でないと、言ってみれば、窒息することになる。
オオミノコフキタケ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
これはヤマザクラの幹だろうか。広葉樹や枯れ木などに張り付いたサルノコシカケはよく見かけ、時にはその大きさや色彩に目が止まることもある。
オオミノコフキタケ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
オオミノコフキタケとしてみたものの、採取したわけではない。コフキサルノコシカケと似ているが、近年の研究では、本州でコフキサルノコシカケとされる多くがオオミノコフキタケであることが判明しており、2008年の分子系統解析(ITS rDNA)によっても、地理的な条件と強く相関する別系統であることが確認されている。
チャンチンモドキの名札 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
チャンチン(香椿)は中国原産のセンダン科の落葉高木で、似て非なるチャンチンモドキはウルシ科で、中国西部や南部、東南アジア北部・ヒマラヤに分布する。日本では熊本県や鹿児島県などで自生が確認されているが、絶滅危惧ⅠB類 (EN) に指定されている希少種である。
チャンチンモドキ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
他の樹木と入り混じり、谷の方に斜めに枝を張っている。樹高10mは優に超えているとしか言えないが、標準的な樹高は10~20mである。
チャンチンモドキ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
生命の星・地球博物館発行の『自然科学のとびらVo.2』によれば、中津層群の泥岩からチャンチンモドキが見つかっているので、大昔はこのあたりにも自生していたかもしれない。
チャンチンモドキ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
葉は奇数羽状複葉で9~13枚の小葉をつける。雌雄異株のはずだが、花の時期は過ぎており、実がなるのは秋も深まって来た頃だという。
ノゲイトウの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
これは花壇に植えられているものだが、花穂がピンク色であれば原種のノゲイトウか、原種に近い品種である。ノゲイトウは関東より西の暖地では野生化して帰化植物となっている。
ノゲイトウの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
関東では園芸品種の紅色のトサカケイトウ(鶏冠鶏頭)の方に馴染みがあるので、むしろノゲイトウが園芸品種に見える。英名でもCockscomb(鶏冠)と言う。
ノゲイトウの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ノゲイトウは下から順に咲き、役目を終えた小花は色素が減退して白化していく。花序全体では2週間から1ヶ月ほど咲いて花粉媒介者を引き寄せる。写真は花季の終盤のノゲイトウで、下の方は種子が熟し始めている。
ハスの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
四季の森公園には広い蓮池がある。ただ、ハスは池の中央にはなく、岸寄りの一部にしか生えていない。つまり、そこは時には干上がることもある浅い場所ということになる。
ハスの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
大きな葉の中央には白い円があり、小さな空気穴がたくさん開いている。これは地下茎と結ぶ空気の通路でもあるが、周辺の葉緑体とも連携した大きな気孔で、蓋のように開いたり閉じたりする。葉は長期間維持されるため、時には水中に沈んだり、水滴が集まることにもなるので、必要に応じて開閉するようになっている。
ナツツバキの名札 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ナツツバキの樹皮は赤褐色で、樹皮が剥がれてまだら模様になる。見かけはサルスベリで、手触りもツルツルしている。ただ、ナツツバキはツバキ科で、サルスベリはミソハギ科。まったく異なる植物であることは葉を見れば明らかである。
ナツツバキの若い果実 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ナツツバキは日本原産で、花期は比較的短く6月~7月頃に一日花を咲かせる。この公園には多く植えられているが、今川公園の管理事務所の傍に1本見かけただけで、いまだに花は見逃している。
ナツツバキの若い果実 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ナツツバキの実は先端が尖った卵型のような形で、表面に毛があり、熟すと5つに裂けて種子を落とす。
ビジターセンター (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ここが四季の森公園最大の屋内施設で、左が管理事務所、右にビジターセンターがある。
ビジターセンター (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ビジターセンターは平屋で、さほど広くはない。入口近くに大きなモニターが1つあり、壁際は様々な展示スペースで、片隅に小さなテーブルと何脚か椅子が置かれている。
ビジターセンターの資料 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
施設内はさほど広くはないが、パネルに様々な資料が掲示されており、子供向けのセミの図解や図鑑などがある。
ビジターセンターの資料 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
近くのバス停留所の時刻表がある。「神奈川県自然公園だより」「新地里山ごよみ」など様々な資料が貼られている。
ビジターセンターの横穴墓の資料 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ビジターセンターの資料に、北側入口近くに2つの横穴墓があることが示されている。かながわ考古学財団によれば、県内に横穴墓が3,200基築造されたという試算がある。横穴墓は台地や段丘の斜面に穴を掘って、玄室という埋葬施設を造ったもので、古墳時代後期に出現し、一部は奈良時代まで継続利用されていたという。
ビジターセンターの横穴墓の資料 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
写真は平成2年8月28日撮影の公園内の横穴墓で、一般公開はされていない。当時の調査組織である「横浜市港北ニュータウン埋蔵文化財調査団」が編集し、横浜市教育委員会から1986年に発行された『古代のよこはま』からの抜粋である。
ビジターセンターの昆虫標本 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
個人寄贈の様々な昆虫標本が棚に置かれており、学校などの教育機関に貸し出しを行っている。
ビジターセンターの資料 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
園内で撮影された鳥類の写真。猛禽類のオオタカの写真もある。他にタヌキの剥製標本や民具、模型などの実物展示が少しある。
ビジターセンターの資料 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
雪景色を模したスノードームに脚を生やしたトゥンクトゥンクが「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の公式マスコットキャラクターである。トゥンクトゥンクというオノマトペは日常使われないが、最近の少女漫画などで男性キャラクターの言動などに突然胸を突かれたときの不意のときめきを表すらしい。
ハクセキレイの幼鳥 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
51.7倍ズーム。池の水面すれすれに飛ぶ灰白色の鳥の姿は、遠くから見えていた。岸辺の岩に留まると羽繕いを始めた。うずくまって頭頂部を岩肌に擦り付ける行動は初めて見る。
ハクセキレイの幼鳥 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
15.5倍ズーム。1~2分は同じ岩の上に留まったままで、60mほど離れた距離が10m以下にまで縮まっていた。
ハクセキレイの幼鳥 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
近づいていくと、いつの間にか片脚立ちしている。嘴を開いているが、鳴いてはおらず、嘴を開いたまま喘ぎ呼吸で体温を下げているようである。
ハクセキレイの幼鳥 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ひとしきり水面を掠めるようにして飛び回ると、隣の岩に舞い戻ってきた。何も咥えていない。アメンボや水面近くの小さな生き物なら、嘴で掬い取るようにして飲み込むのかもしれない。
ハクセキレイの幼鳥 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ハクセキレイの幼鳥、というよりは若鳥といった方がいいかもしれない。岩の上で鳴きもせずに嘴を開け閉めしながら、辺りを見渡し、右脚だけで立ち続けている。
ハクセキレイの幼鳥 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
これは推測になるが、右脚で立ち続けているのは、左脚を痛めているからではなかろうか。羽繕いの時に、うずくまって岩肌に頭を擦りつけていたのは、左脚を伸ばせなかったためかもしれない。
スッポン (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
足元で大きな水音がした。首を伸ばしたスッポンが餌を吸い込む音である。甲長25cmほどはある。
スッポン (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
スッポンは水苔ごと水を吸い込んでいた。苔の下に逃げ込む小魚やエビなどの甲殻類、あるいは水生昆虫がスッポンには見えているのだろう。
ハナノキの名札 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ハナノキという名は初めて知ったが、日本原産のカエデ属の落葉高木である。主に木曽川流域の限られた地域にしか自生していないので、これは植樹ということだろう。春に真っ赤な花を咲かせるらしい。
ハナノキ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
3裂もせず鋸歯もない全縁で卵形~広卵形の葉ばかりのハナノキもあという。そもそも同じ木の中に変化が異なる葉が入り混じるのは、ハナノキとは限らず、モミジ属全般の特徴である。
オオカマキリの幼虫 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
体つきからオオカマキリかチョウセンカマキリとは分かるが、幼虫の時期には体はほぼ緑一色なのではっきりと見分けはつきにくい。
オオカマキリの幼虫 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
前翅を合わせているが、付け根の胸の部分が黄色なのでオオカマキリだろう。チョウセンカマキリは、ここが濃いオレンジ色である。
ダイコンソウの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
黄色い花が多いが、部分的に白くなっていたり、ほとんど白い花弁のダイコンソウの花もある。バラ科なので主にカロテノイドの黄色だろう。それなら、紫外線や酸素によって段々と分解して黄色が抜けていくことになる。受粉されればカロテノイドを追加供給する必要もなくなる。
ワレモコウの名札 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ワレモコウ(吾亦紅)が植物の名であることすら知らなかった。行き当たりばったりの見聞の中でも、言葉だけ知っている程度の部類である。何で知ったのだろうと思って調べると、タイトルにしている歌が複数あった。もっとも、どれも聞き覚えがない。
ワレモコウの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
名札の傍に紅い花が咲いており、漢字から見当は付くが、見覚えはない。ワレモコウは絶滅危惧種というわけではない。ただ、横浜市内では谷戸や里山環境が残る一部地域のみで僅かに自生が確認されている程度である。
ワレモコウの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
バラ科であるにも関わらず花弁のようなものはない。豆粒のような萼が集まって穂になっている。上から下へと萼が花状に開いて、雄蕊や雌蕊が顔を出す。白いものは雌蕊で黄色いのは雄蕊の葯である。
ソバナの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
林縁の小径に、一本の茎に多数の花を付けたキキョウのような花が咲いていた。キキョウよりも小さく細長く、下向き加減に咲き、あまり花弁を開かない。
ソバナの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ソバナ(岨菜・杣菜・蕎麦菜)は、樵(杣)が通るような険しい山道、岨道に生える菜という意味で、また飢饉の際にソバの代わりに食される山菜という意味とも言われる。東アジアに広く分布し、日本では本州~九州の林縁や沢沿い、木陰などに自生する。
ソバナの花 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ソバナは多くのキキョウ科と同じく雄性先熟で、雄蕊の花粉が熟して役目を終えると、雌蕊の柱頭が成熟して長く突き出してくる。
ハンゲショウの名札 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
「ハンゲショウ/花期:6月~7月/夏至から11日目にあたる半夏生の頃に咲くことから。/花期には、花穂のすぐ下の葉が白くなる。水辺等に自生。」
ハンゲショウ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
葉に近いところまで黒い泥が付いた茎が多数ある。水かさに応じて茎を伸ばすようである。そもそも水中で芽を出すこともあるという。
ヒイラギのヤブキリ♂ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
キリギリス科の多くは幼虫の頃は植物食だが、成虫になるにつれて次第に肉食性が強くなる。ヤブキリもまた同じで、成長して移動能力が高くなると、草原から樹上へと生活拠点を移して、他の昆虫を捕食するようになる。
ヒイラギのヤブキリ♂ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ヤブキリは翅が生じて成虫になり、体全体が大きくなる。前脚と中脚の鋭い棘は、獲物を捕らえて逃さないようにするためである。この個体は全身がほぼ緑色で、頭部から翅の先まで茶褐色の模様が一本ある。ただし、全身がもっと濃い褐色になる個体も多い。その場合、これほど模様は目立たない。
ヒイラギのヤブキリ♂ (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
緑色と茶褐色の模様は、ヒイラギの葉の間では保護色となって目立たず、しばらくはじっと動かずにいた。けれども、こちらが近づいていくにつれて、葉陰へと消えていった。
ゴンズイの果実 (横浜市緑区四季の森公園)
2026/08/09
ゴンズイは建材には使われないが、ヌルデと並んで代表的な護摩木(ごまぎ)の材料として用いられている。柔らかく薪にしやい上に乾燥も速く燃えやすいそうである。その独特の強い臭みも邪気を払うということだろう。
Yellow Roof 's Museum