Yellow Roof 's Museum
ピラカンサ (トキワサンザシ) バラ目バラ科 Pyracantha coccinea
ピラカンサの果実 (東京都大田区平和の森公園) 2022/09/28橙色の房を大量にぶら下げた枝をこの日初めて見た。平和の森公園の中の島には歩道はなく、水面を挟んで5メートルは離れていて最初は実なのか花なのかすら判らなかった。ところがピラカンサの果実をあちこちで確認しているうちに、20メートル、30メートルと離れたところから見当が付くようになってくる。もちろん、近づいて確認してみないと事実は判らない。
ピラカンサの果実 (東京都大田区平和の森公園) 2022/09/30離れている上に枝が立体的だからだと思うが、写真で拡大してみても上手く焦点が合わず何度も撮り直す過程で花ではなく実であることが判ってきた。ピラカンサ属(ピラカンサス)の一種だろうとしか言えない。
ピラカンサの果実 (東京都大田区平和の森公園) 2022/10/11鈴なりの赤い実の自重でシダレヤナギのように撓んだ枝がトキワサンザシ(ピラカンサ)属の最初の印象だった。こんなに目立つ植物を自分は今年までまったく気づかずにいたが、一度知ると例によってあちこちで見掛けるようになった。
蓮池前のピラカンサ (東京都大田区平和の森公園) 2022/10/19大量の赤い実が視界に入っていても気づかないことがあるのは、通勤中に赤い服を見かけたかどうか思い出せないのと同じぐらい当たり前のことである。気付いても思い出しもせず忘れてしまうことも日常茶飯事である。
蓮池前のピラカンサ (東京都大田区平和の森公園) 2022/10/20タチバナモドキは7月には既に青い実を付けていたので、このピラカンサも同じような時期から実を付けていたのだろう。7月からこの木の前を何度横切ったか知れないが、まだ少しずつしか植物は見えてこない。
蓮池前のピラカンサ (東京都大田区平和の森公園) 2022/10/20蓮池前のピラカンサは生垣展示のタチバナモドキとそっくりで、同じものか違うものか比べようとしても実の色には様々な濃さがあり、陽光の当たり具合によっても色彩は違って見える。葉の形状や大きさにしても、枝先と根元、新葉と古い葉ではかなりの違いがある。また、植物のほとんどは毛状突起(トライコーム)と呼ばれる毛を持っており、葉裏に毛が密集していると書かれていても、どこから密集と言えるのか程度が判らない。
ピラカンサ (横浜市旭区中尾) 2022/10/22写真を撮っていると、通りがかりの老人に「ずいぶん赤くなりましたね」と声を掛けられた。「凄いですね」と返したが、老人は立ち止まりもせず先へ行ってしまった。
環七口のピラカンサ (東京都大田区平和の森公園) 2022/10/27平和の森公園の通勤路沿いにもピラカンサの果実があった。あまり視線を向けなかったとは言い訳で、10年以上往復している道で植物を見直し始めてから気づいたことには変わりがない。単純に現実を見ていないか、あるいは自分が抱くイメージを現実と思い込んでいるのかもしれない。
ピラカンサ (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2022/10/29初めて歩くところや旅行先では様々な物が新鮮に映るから発見も多い。しかし、普段から歩いているところはイメージが固まっていて、再確認もしくは破壊しないと発見には繋がらない。つまりは、知っているつもりで確認しない。固定観念や先入観は五感を妨げる観察の大敵である。
ピラカンサ (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2022/10/29鶴ヶ峰駅から帷子川親水緑道へと抜ける道は初めて通った。道を塞ぐようにたわわに実を付けたピラカンサが垂れ下がっている。これなら目に付く。見過ごすはずはない。そう思いはするもののピラカンサの名を知ったのもはっきり認識したのも今年が初めてである。
ピラカンサ (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2022/11/19行く手を塞ぐ枝葉や赤い実を植物と認識できても、障害物という認識の方が勝る。散歩途中なら何の植物か見て取りながら回避する余裕はあっても、ただの通行人やジョギングする人たちにとっては道を塞ぐ障害物である。
ピラカンサ (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2022/11/19タチバナモドキはオレンジ色だというが、赤い実も見る角度や陽の当たり具合で橙色にも見える。これは葉の形などでカザンデマリと見当を付けることができるが、陽射しが強ければナンテンの果実さえオレンジ色に透かし見える。そもそも大抵の赤い実は膨らんでいく過程で緑色、白、黄色、橙を経て赤く変化する。そして周囲の色彩との対比によってまったく違う色彩に見えたりもする。
ピラカンサ (横浜市旭区今川町) 2022/11/19自分が見てきたピラカンサの中ではこの木が最も黄橙色に近く、タチバナモドキかと思われる。帷子川の土手に生えていて手は届かないが、葉の形も細長い。
ピラカンサ (横浜市旭区今川町) 2022/11/19葉の裏に白く細かな毛が密生しているのがタチバナモドキの特徴であり、他のピラカンサの葉はタチバナモドキではないか少なくとも雑種だろう。これまで確かめられる葉は確かめてきたが、見た目にはほとんど白毛は無かった。
ピラカンサ (横浜市旭区今宿南町) 2022/11/26写真では比較するものがなければ大きさは判らないが、実や葉の大きさも植物の特定に必要な要素である場合もある。写真は部分的な視覚情報でしかなく、植物を特定するために必要な情報が捉えられているとは限らない。他にも季節や地域、気候、環境など手がかりとすべき情報は多々ある。
ピラカンサ (横浜市旭区今宿南町) 2022/12/04帷子川沿いにはいくつもピラカンサがある。ピラカンサは種名ではなく属名である。トキワサンザシと名札があっても、それはトキワサンザシ属=ピラカンサ属のことかもしれない。植物には園芸種も含めて雑種や交雑種が多い。そもそも種の定義自体が諸説紛々で数十の説が入り乱れており、分類方法も様々である。種名にあまりこだわっても意味がないかもしれない。
ピラカンサ (横浜市旭区今宿南町) 2022/12/04葉の形でも区別ができそうだが、実際の植物は同じ形の葉が同じように付いているとは限らない。根本か樹冠の葉か、陽の当たり具合や生育条件によって形も大きさも違う。丸かったり細長かったり大きかったり小さかったり、虫や病気に阻まれて変形することもある。
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