Yellow Roof 's Museum
黄色い屋根の博物館
【テーマ別索引】 【日付別索引】

アカスジカメムシ カメムシ目カメムシ科 Graphosoma rubrolineatum

アカスジカメムシの交尾
アカスジカメムシの交尾 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/19
ウイキョウの根元あたりで、アカスジカメムシが2組交尾していた。アカスジカメムシは、主にセリ科の植物の花や実の汁を食べるので、集まっていたのだろう。カメムシの写真を撮っていて警戒フェロモンの洗礼を浴びたことはまだないが、アカスジカメムシのその匂いは、セリ科のハーブか薬草を思わせるような薫りだそうである。

ウイキョウのアカスジカメムシ
ウイキョウのアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/23
ウイキョウは日本では薬用として育てられてきたが、海外ではフェンネルの名でアニスに似た甘い香りのハーブとして植えられてきた。

ウイキョウのアカスジカメムシ
ウイキョウのアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/23
カメムシのフェロモンは、ほぼ食草が濃縮された臭いである。鳥やカマキリなどを臭いで驚かせる一瞬の効果はあるかもしれないが、毒はない。むしろ、仲間への危険や警戒を報せる信号(アラームフェロモン)で、察知した周囲の仲間は一斉にボロボロと地面に落ちて逃げていく。

ウイキョウのアカスジカメムシ
ウイキョウのアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/24
果樹に付くカメムシやウイキョウのアカスジカメムシの警戒フェロモンの臭いは、人間にとってはいい香りということにもなる。しかし、天敵にとっては強い化学物質の刺激臭である。元々、果物のリモネンなどの香り成分は防御のために発達したもので、人は食べた経験があるから心地よい香りと受け取るだけのことである。

ウイキョウのアカスジカメムシ
ウイキョウのアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/24
調理前の野菜の臭い成分を青臭く感じるか美味しそうと感じるかは、場合によって異なる。同じ匂いでも、経験や対象との距離によって違う印象になる。日頃からそうした感覚や好き嫌いといった価値観で生物を捉えていれば、色眼鏡の曇りには気づけない。ただ、生物の接写などに目を奪われると、束の間、剥がれることもある。

ウイキョウのアカスジカメムシ
ウイキョウのアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/24
一歩近づけばアカスジカメムシの他に、右の蕾の根元に有翅のアブラムシもいる。尻の先に2つの突起(角管)がある。これもカメムシと同じように敵に襲われた時に警戒フェロモンを分泌するが、アブラムシの分泌液はベタつくワックス成分を含んでいて口や触覚の動きを鈍らせる。

ウイキョウのアカスジカメムシ
ウイキョウのアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/06/29

ウイキョウの花のアカスジカメムシ
ウイキョウの花のアカスジカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2026/07/03
ウイキョウの花の上にアカスジカメムシがいるのは、もちろんその汁を吸うためだろう。その汁がそのままカメムシの攻撃フェロモンとなり、カメムシ自身を守るのみではなく、ウイキョウの花や蕾を食べる小鳥などからの防御ともなっているのかもしれない。


Yellow Roof 's Museum
黄色い屋根の博物館
【テーマ別索引】 【日付別索引】